腎臓病用キャットフード

猫に最適な腎臓病用キャットフードを選ぶには、まず腎臓病について理解する必要があります。
よって、まずは腎臓病の概要についてお教えします。

腎臓とは

腎臓は血液中に含まれる老廃物を濾過して尿を生成し、体にとって有害な物質や不要な物質と、有用な物質を分けて前者は排泄し、後者は吸収する機能を持つ臓器です。
更に血圧の調節や造血に関わるホルモンの産生・分泌、活性型ビタミンDの産生も行うという、非常に様々な働きを担当しています。
腎臓の位置は犬も猫もほぼ同じで、肝臓と胃の後方に位置する楕円形の臓器で、左右に一対存在しています。

腎臓病とは

腎臓病はその重症度によって四つのステージに分類することができます。

ステージ1・・最も軽度の腎臓病の場合、血液検査では異常を発見することはできません。
しかし、尿を濃縮する能力は既に低下しているため、尿の比重は低下しています。
このため、尿量は増加し、尿量が増加したことによる脱水を防ぐために飲水量も増加します。
これを「多飲多尿」と呼び、このステージにおける唯一の症状となります。

ステージ2・・このステージで初めて血液検査に異常が見られるようになり、老廃物の一種であるクレアチニンや血中尿素窒素などが、正常範囲をわずかに超えます。
しかし、このステージに達しても症状としては多飲多尿が見られる程度で、元気も食欲もあるため、発見が難しいステージでもあります。

ステージ3・・クレアチニンや尿素窒素がより重度に上昇するようになります。
また、正常時には尿から排泄される様々な毒素が排泄されず体内に蓄積し、それに伴って元気喪失や食欲不振、体重低下、嘔吐、下痢、口内炎、貧血といった様々な症状が見られるようになります。
多くの腎臓病ではこのステージで初めてオーナーが異常に気づき、動物病院を受診します。

ステージ4・・人間では人工透析が治療として行われるステージです。
動物では、人工透析を行うために常に全身麻酔が必要であり、体への負担が大きいため行われるケースはほとんどありません。
このステージに達すると著しく痩せてしまい、更には治りにくい食欲不振や嘔吐が持続します。
腎臓病の概要についてご理解いただけたでしょうか?では、いよいよ腎臓病用キャットフードについてお教えしたいと思います。

カロリー摂取量について

腎臓病ではタンパク質の摂取量を制限するべきだといわれています。
しかし、必要とするエネルギー要求量は正常な動物と同じなので、タンパク質量を制限して減ってしまったエネルギーの代わりに、非タンパク質性エネルギーである炭水化物と脂肪からエネルギーを摂取する必要があります。
また、食物を温める、その個体が好むスープを混ぜるなどして、においや味を調整し、食欲を安定させることが非常に大切になります。

ナトリウム含有量

腎臓病ではナトリウムの摂取量も考慮する必要があります。
なぜなら、ナトリウムを過剰に摂取すると高血圧となり、高血圧は腎臓病を悪化させる要因の一つとなってしまうからです。
現在、慢性腎臓病の猫では一日あたりの推奨ナトリウム摂取量は10~40mg/kgとされています。
(乾物量ベース)

タンパク質の制限

猫では乾物量100g中、タンパク質の割合は28~30%、カロリーに換算すると、そのフードの19~20%まで制限することによって、腎臓病の治療の効果が期待できるといわれています。

リンの制限

リンの摂取量を制限することによって生存期間が延長することが実験的に判明しています。
猫では乾物量あたり0.4~0.6%とされています。
ご理解いただけたでしょうか?少しでも猫ちゃんの状態がおかしいときには早めに動物病院に行ってあげてくださいね!!