ドライキャットフードの選び方

猫に最適なドライフードを選ぶためには、まず猫の栄養学について理解する必要があります。
五大栄養素に含まれる「炭水化物」、「タンパク質」、「脂肪」、「ビタミン」における猫の特性をお教えします。

炭水化物
家畜化に伴い雑食傾向を強くした犬と違って猫は肉食動物のままです。
よって唾液中にはアミラーゼが含まれず、また膵アミラーゼも犬の約5%しか産生されません。
また、ブドウ糖をエネルギー生産に利用する能力も低いため、炭水化物を利用する能力に限界があることに気をつける必要があります。

タンパク質
猫のタンパク質必要量は犬と比較して高く、発育期子猫の場合は子犬の約1.5倍ですが、成猫になると成犬の約2倍の量が必要となります。
かつ、必要なアミノ酸の種類も多く、特にアルギニン、メチオニン、シスチン、タウリンが重要なアミノ酸だと考えられています。
例えばタウリンが欠乏してしまうと、雌猫の場合だと繁殖障害や胎子の発育不全が引き起こされてしまいます。

脂肪
猫の脂肪を利用する能力は高いのですが、ω6脂肪酸のリノール酸からアラキドン酸を合成できないため、アラキドン酸も必須脂肪酸になります。

ビタミン
猫のビタミン代謝は一部独特であるといわれています。
例えば、猫は犬の約4倍ものナイアシンを必要としますが、アミノ酸から変換することができません。
また、β-カロテンをビタミンAに変換することもできませんし、更にはビタミンDの合成能力も低いため、ビタミンD源を毎日の食餌に必要とします。

では、これらを踏まえたドライキャットフードの選び方をご説明していきます。
上記で述べたように、猫は炭水化物を利用する能力が低い動物です。
よって炭水化物が大量に含まれているフードは選ぶべきではありませんが、それだからといって全く炭水化物を利用できないわけではありません。
健康な猫では、炭水化物含有量が35%程度のドライフードを利用することができるため、フードを選ぶ際は、炭水化物がどれくらい含まれているか、注意しましょう。

次に、猫には特に4種類のアミノ酸や必須脂肪酸であるアラキドン酸が必要ですが、これらはシスチンを除き、植物性タンパク質に含まれている量が少ないので、選ぶフードに動物由来の肉(内臓や神経組織を含む)がちゃんと使用されているか確認することが重要です。
また、体内で作成する能力が低いナイアシンやビタミンA、ビタミンDの摂取も大切ですが、これらも主に肉や肝臓、脂肪といった動物性原材料に多く含まれています。
合成着色料を使用しているフードも多々見受けられますが、諸外国では禁止されている物質も多く危険です。

ドライキャットフードを選ぶ際には、価格や量、ブランド名だけではなく、そのフードが何を材料に使用していて、何の栄養素をどれくらい含んでいるか、といった中身にも注意して購入してくださいね。